英語学習で立てた目標は人に言わない方が勉強は継続する


この記事のまとめ

  • 英語学習の目標は人に言わない方が良い
  • 目標が褒められると目標を達成した錯覚に陥る
  • 目標を否定する人も多く、意気消沈する場合もある
  • 自分を刺激するように環境を作る方法もある
  • 周りに頼っている時点で目標を達成するという意思は弱い

目次

目標を言わない方が良いという世界的学者

他の記事でもご紹介していますが、英語学習が続かない理由の一つに「英語学習における具体的な目標がない事」が挙げられます。

その目標はSMARTという手法で立てると具体的な目標が立てやすくなります。

今回は、

その目標を人に言うか言わないかで英語学習の継続に影響を与える

という事をお伝えしたいと思います。

一般的には目標は人に伝えることで

「自分が言っちゃったもんだからやるっきゃない」

という感情になりやすく、結果としてその目標達成に向けて頑張るとも言われています。

確かに引っ込みがつかなくなり、周りからもプレッシャーをかけられる事もありますよね。

よくテレビ番組でやっているダイエット企画で登場する一般の方も、テレビを通じて全国民に伝えたもんだからさすがに頑張らないと…という気持ちになりますよね。

ある日、私は英語の勉強のためにTEDという世界の有識者の方々がスピーチをするイベントの動画を見ていました。

TEDは綺麗でゆっくり喋ってくれるプレゼンテーターが多いので、リスニングの勉強には最適です。

スマホアプリでは無料で動画を見ることもできます。

そのTEDの中で、デレク・シヴァーズさんという方が

目標は人に言わないほうが良い

という話をしていました。

色々な研究結果や実例を混ぜつつ説明してくれているので、分かりやすく興味深い内容なのでそちらをご紹介します。

目標を認められると実現した感じる現象

もしあなたが「TOEICで800点を取る!」と友達に言ったとします。

するとその友達が

「800点!?すごいね!私は無理だなぁ。さすが〇〇さん!」

と言ったとします。

するとどうでしょう?

なんだか認められて嬉しくなりませんか? 笑

これは心理学では「代償行為」と呼ぶそうです。

ダイエットの場合でも代償行為は起きやすいです。

あたなの周りの友達で「◯◯kgダイエットしようとおもっているんだよね」とずっと言っているけど、全く痩せない人が稀にいませんか? 笑

これは「◯◯kgダイエットしようとおもっているんだよね」と言って、友達から反応をもらう事で欲求を満たしている状態だそうです。

代償行為とは簡単に言うと、

欲求が満たされない場合、それを別の形で満たそうとする行動。

goo辞書

とgoo辞書に書いてありました。

もう少し詳しく説明しますと、

本当なら実現した後ではないと満たせない欲求にも関わらず、人に伝えて褒めてもらう等の別の行為でその欲求を満たす行為、という感じです。

いわゆる錯覚ですね。

この錯覚が起きるとどうなるでしょうか?

恐らく、頑張ろうという気持ちが弱まっちゃいますよね。

だってもう半分ぐらい目標を達成しちゃっている気持ちになっているので。

目標を達成するためには努力が必要です。

とても具体的で強い信念がなければその努力は苦痛を伴います。

人は苦痛から逃げたがるものです。

その苦痛から逃げ、目標を達成できる状態は恐らく最高の理想状態なのではないでしょうか?

でも現実はそんなにあまくないですよね。笑

こういう錯覚状態に無意識に居心地の良さを感じてしまい、結果目標達成に向けて行動が起こせていない、または続かない状態に英語学習は陥りやすいです。

私自身も将来ハワイに住みたいと友達に言いまくってますが、ハワイ移住に向けて何もアクションが起こしていない状態で数年が過ぎようとしています。 笑

でも、英語を勉強する!という事は家族にふわっとしか伝えておらず、特に周りに話したりもせず1年ぐらいもくもくとやり続けていました。

英語の勉強をしている事を友達に言ったのは1年後ぐらいですね。

目標を敢えて発信しない企業もある

普段何気なく生活していると、あっと驚くような新製品を目にすることはありませんか?

私はブロックチェーンを利用したビットコインには「こんな技術が今の時代に作られているのか!?」と驚きました。

その他にもAmazon goというレジで支払いをする必要がないコンビニや、PayPayなどのQRコード決済など、新技術を駆使した新しい体験を色んな企業が提供していますよね。

このような技術や製品をリリースするよって情報はあまり出回らず、気づいたらニュースなどを知るという感じではないでしょうか?

恐らくですが、先に情報を出してしまうと他の企業にマネをされてしまうリスクがあるため情報を先出ししていないと思われます。

その他にも、将来こういうの作りまよーという宣伝をして企業価値を高めるのではなく、実際に作ったものを皆に突然見せて注目を集めるという事を意識していると思います。

それはなぜか?

口だけで作りますと言ってもその製品の価値は皆には伝わらない。
実際に作ってみて始めて価値が伝わる

ということだと思います。

目標だの戦略だのと言っている暇があれば、とりあえず作ってみて公開してみようという事でしょうね。

学生の頃にも普段勉強してなさそうな友達がテストで良い点を取るというやつと似ています。

「できる人」になりたいという思いがあれば、目標は口に出さず心の中で温めておくのが良いと思います。

自分の目標を口にして他人から褒められて満足するのではなく、目標を達成してから初めて周りに言う。そういう姿勢を持つだけであなたの目標達成がより実現に向かうと思います。

目標が否定されるのを意識的に避ける

私の経験上、もう一つ目標を言わない方が良い理由があると思います。

それは、

目標を否定する人も周りには大勢いる

という事実です。

冒頭でもお伝えした「将来ハワイに住みたいな」という私の野望を周りに言うと、

・行きたいなら今すぐ行けばいいじゃん?
・ハワイなんで物価高いから止めたほうがいいよ
・今行動起こしていない時点でたぶん無理だよ

と言ってくる冷たい友達もたくさんいます…
(たぶん皆現実主義なんだと思いますが)

まぁ私もいつか住めたらいいなと思っているぐらいで、そこまで本気じゃないのでもし否定されても落ち込まないのですが、本気の目標に対してこういう事を言われたらかなり意気消沈しますね。

もしくは怒っちゃうかもしれません。

私の周りだけかもしれませんが、

目標を応援してくれる人の方が意外と少ないかも?

と思っちゃいます。

そして否定されると人間どうなるか?

その目標に対して自信がなくなり、その目標を変えた方がいいのかも?

と考え始めてしまいます。

ワーストケースは、目標を変える→友達に話す→否定される→また作り直すの無限ループに入ってしまう状態です。

こういう状態を避けるためにも、目標を周りには言わないという判断はありだと思います。


他人を使って自分を刺激する前に確認すべき事

TEDの中で、デレク・シヴァーズさんはこう言ってます。

I really want to run this marathon,
so I need to train five times a week,
and kick my ass if I don’t, okay?


「今度のマラソン大会で走りたいから
週5日トレーニングしなきゃいけないんだ
サボっていたら喝を入れてくれない?」

この最後の「サボっていたら喝を入れてくれない?」が重要ですね。

これを言うと周りは面白がって自分に確認と指摘をし始めます。

学生時代に禁煙を頑張っている友達が「もし俺がタバコを吸ったらお前に寿司驕るよ」と言って自分を追い詰めていました。

しかし寿司を奢ってもらう事は結局ありませんでした。

そう、その友達は禁煙に成功したという事です。

恐らく、デレク・シヴァーズさんは自分が目標達成にむかえるように周りの人を使って環境を作る、という点で「サボっていたら喝を入れてくれない?」という事を言っているのだと思います。

ただ私の経験上、禁煙に成功した友達は自分を刺激する環境を作る前に「絶対達成するという強い意思」を持っていたんじゃないかなと思います。

もしかしたら「タバコを吸ったら寿司を驕る」という発言がなくても、友達は禁煙に成功していたのかもしれません。

なので、もしあなたが周りの人から自分に刺激をしてもらうために、「サボっていたら喝を入れてくれない?」というような発言をする場合、その前にもう一度自分で「本当にこの目標を達成する気はあるのか?」を確認してみてください。

その本気が高くない限り、いくら環境を作ったとしても目標は達成されないと思います。

そもそも周りに自分を刺激してもらおうとしている時点で意思は弱いのかもしれませんね。

本当に達成した目標を持っている場合は、周りの人に「サボっていたら喝を入れてくれない?」という様な発言はしなさそうですね。

最後にデレク・シヴァーズさんのプレゼント英文と和訳を載せておきます。

これを読んだ後にぜひTEDも見てみてください。

一度文字で内容を頭にいれておくと、不思議と英文が耳に入ってきます。

リスニングのレベルアップに役立ててもらえればと思います!

Everyone, please think
of your biggest personal goal.
For real. You can take a second. You’ve got to feel this to learn it.
Take a few seconds and think of your personal biggest goal, okay?


皆さん 自分の大きな目標について真剣に考えてみてください
少し時間が必要かもしれませんが、目標を理解するには感じる必要があります
あなたの大きな目標を考えるために時間を取りましょう できましたか?
 
Imagine deciding right now
that you’re going to do it.


その目標に今すぐ取り掛かると決める事を想像してください
 
Imagine telling someone that you meet today what you’re going to do.
Imagine their congratulations
and their high image of you.


今日会う人にその目標を話すことを想像してみてください
その人たちがあなたを褒めてくれることを想像してください
 
Doesn’t it feel good to say it out loud?
Don’t you feel one step closer already,
like it’s already becoming part of your identity?


口に出して言うのは良い気持ちですよね?
それだけでもうゴールに近づいて、自分のものになったような気がしませんか?
 
Well, bad news: you should have kept your mouth shut,
because that good feeling,
now will make you less likely to do it.


悪いニュースは 口を閉じないといけないということです
話すことは気持ちが良いので、実際に行動に起こす可能性を下げてしまいます。
 
Repeated psychology tests have proven
that telling someone your goal
makes it less likely to happen.


目標を人に話すことが実現の可能性を下げることは心理学の実験で証明されています 


Any time you have a goal,
there are some steps that need to be done, some work that needs to be done
in order to achieve it.


目標を持つ時、実現するためには踏むべき段階があり、やるべき苦しい作業があります
 
Ideally, you should not be satisfied until you had actually done the work.
But when you tell someone your goal, and they acknowledge it,
psychologists have found that it’s called a social reality.


本来なら目標を達成するまでは満足は得られません。
しかし、目標を人に話して認めてもらうと、それが一種の―社会的な現実になることに心理学者は気づきました
 
The mind is kind of tricked into feeling that it’s already done.
And then, because you’ve felt that satisfaction,
you’re less motivated to do
the actual hard work necessary.


もう実現したかのように心が錯覚してしまうのです
そしてあなたは満足を感じることで必要な努力を行うモチベーションが低下してしまいます
 
So this goes against the conventional wisdom
that we should tell our friends our goals, right? —
so they hold us to it, yeah.


これは目標は友達に話すべきだという一般的な概念に反しますよね?
 
So, let’s look at the proof.
1926, Kurt Lewin, founder of social psychology,
called this substitution.


では、証拠を見てみましょう
1926年 社会心理学者クルト レヴィンはこれを「代償行為」と呼びました。
 
1933, Vera Mahler found,
when it was acknowledged by others, it felt real in the mind.


1933年 ヴェラ マーラーは他の人に認められると心は現実のように感じることを示しました
 
1982, Peter Gollwitzer wrote a whole book about this,
and in 2009,
he did some new tests that were published.


1982年にピーター ゴルウィツァーは これに関して本を書き、2009年に新たな実験結果を発表しました
 
It goes like this:
163 people across four separate tests —
everyone wrote down their personal goal.
Half of them announced their commitment to this goal to the room,
and half didn’t.


このような実験です
163人が4つのテストを受けます
みんな個人の目標を紙に書き、半数は皆にそれをやると宣言します
あとの半分は何も言いません
 
Then everyone was given 45 minutes of work
that would directly lead them towards their goal,
but they were told that they could stop at any time.


それから皆45分与えられて自分の目標に近づくための作業をしますが
好きな時にいつでもやめてよいと言われます
 
Now, those who kept their mouths shut
worked the entire 45 minutes, on average,
and when asked afterwards,
said that they felt that they had a long way to go still to achieve their goal.


目標を言わずにいた人たちは皆45分を全部を使い、
後で質問すると目標の実現まではまだ遠いといます
 
But those who had announced it 
quit after only 33 minutes, on average,
and when asked afterwards,
said that they felt much closer to achieving their goal.


しかし、目標を発表した人たちは平均で33分過ぎたところで作業をやめてしまい
後で質問されるとゴールにはかなり近づいたと言いました 


So, if this is true, what can we do?


もしこれが本当なら私達はどうすればよいのでしょうか?
 
Well, you could resist the temptation
to announce your goal.
You can delay the gratification
that the social acknowledgement brings.


目標を人に言いたい誘惑に抵抗してみましょう
社会的に認められるという満足を後に取っておきましょう
 
And you can understand that your mind
mistakes the talking for the doing.
そして言うことと実行することを錯覚してしまう心理を理解しましょう
 
But if you do need to talk about something,
you can state it in a way
that gives you no satisfaction,
such as,
しかし、もし言わなければならない場合にも満足感を与えないように言えばよいのです
たとえば、
 
I really want to run this marathon,
so I need to train five times a week,
and kick my ass if I don’t, okay?


「今度のマラソン大会で本気で走りたいから週5日トレーニングする必要がある。もし私がトレーニングしていなかったら喝を入れてほしい」
 
So audience, next time you’re tempted to tell someone your goal,
what will you say?
Exactly. Well done.


皆さん 誰かに目標を話したくなった時が来たらどう言えばよいのでしょうか?
その通り、よくできました

ツールバーへスキップ